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コリラックマに恋する男子の写真練習帖

北海道札幌市で写真を撮ってます。リラックマ・コリラックマ写真とネイチャー写真が多めです。オリンパスの「OM-D E-M1 Mark Ⅱ」「STYLUS TG-4」、フジフィルムの「X-T1」で主に撮影してます。

西原理恵子『この世でいちばん大事な「カネ」の話』を読んだ。教科書にして欲しいと思った。

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どうも、madです。

 

西原理恵子さんの『この世でいちばん大事な「カネ」の話』

 

Kindle本がセールで53%OFFの270円だったので軽い気持ちでポチって読んでみたら・・・

親が子供に言い聞かせるような平易な文体でありながらも、内容の一言一言が深くて重い。

 

正月ボケが一気に吹き飛んだのでご紹介。

 

 

内容紹介

「生まれて初めて触ったお金には、魚のウロコや血がついていたのを覚えている」――お金の無い地獄を味わった子どもの頃。お金を稼げば「自由」を手に入れられることを知った駆け出し時代。やがて待ち受ける「ギャンブル」という名の地獄。「お金」という存在と闘い続けて、やがて見えてきたものとは……。「お金」と「働く事」の真実が分かる珠玉の人生論。

内容(「BOOK」データベースより)

どん底だった、あのころのこと。「貧乏」は、札束ほどにリアルだった。「働く」はもっと、「しあわせ」につながっていい。だから、歩いていこう。自分の根っこを忘れないために。大切な人が、心から笑ってくれるように。切れば血が出る、読めば肉となるサイバラの物語へ、ようこそ。

 

心に響いたフレーズ

あのね、「貧困」と「暴力」って仲良しなんだよ。

貧しさは、人からいろいろなものを奪う。人並みの暮らしとか、子どもにちゃんと教育を受けさせる権利とか、お金が十分にないと諦めなければいけないことが次から次に、山ほど、出てくる 。それで大人たちの心の中には、やり場のない怒りみたいなものがどんどん、どんどん溜まっていって、自分でもどうしようもなくなったその怒りの矛先は、どうしても弱い方に弱い方にと向かってしまう。

「貧しさ」は連鎖する。それと一緒に埋められない「さびしさ」も連鎖していく。ループを断ち切れないまま、親と同じものを次の世代の子どもたちも背負っていく。 

"貧困の連鎖 "なんて用語じゃ表しきれない内容が伝わってきます。

 

madも小さいころからこのループの存在はうっすらと自覚していて、とにかく早く家を出てなんとかしないといけない!という思いは人一倍ありました。

だから人一倍勉強しました。

勉強していい成績を取って奨学金を借りて地元ではない大学に進学する

という方法しか思いつかなかったから。

 

終わりは突然やってきた。

お父さんが首を吊って、死んだ。

その日は、わたしが東京の美大を受験するはずの日だった。(中略)

電話で呼び戻されたわたしが高知の家にとって返すと、喪服を着たお母さんがいた。顔は殴られて、ぼこぼこに腫れて、顔も髪の毛も血だらけだった。 

お金がないことに追い詰められると、人は人でなくなっていく。その人本来の自分ではいられなくなって、誰でもなく、自分で自分を崖っぷちまで追い詰めて、最後には命さえ落としてしまうことがある。

貧しさが、そうやってすべてをのみこんでしまうことがある。

貧困って金銭的な内容だけではなく、人格も含めてなんです。

お金が本当に底を尽きかけてくると性格や顔つきが変わってくるんですよ。

働かなくてはならないけど、働く気力もなく、現在の自分の追い詰められた状況を見ないようにするために日々、将来の不安をかこつ日々。

「死んだ魚のような目」とはよくできた表現だと思います。

 

悩みって、ツボに入ると、なかなか出てこられなくなる。きっと脳の中で悪い汁が出ているんだよ。こってり背脂のような、ワル汁がね。

そうやってグルグル悩んでたからって、答えなんかみつかるわけがない。

悩みには二通りあります。

自分が行動を起こすことで解決できる悩み 自分が行動を起こしたところでどうにもならない悩み

ツボに入りやすい、かつそして悩んでもしかたない悩みって後者なんです。

そして考えても無益な悩みも後者です。

悩むエネルギーは、自分の行動で解決できる前者の悩みに全部注ぐのが正解です。

 

 「どうしたら夢がかなうか?」って考えると、ぜんぶを諦めてしまいそうになるけど、そうじゃなくって「どうしたらそれで稼げるか?」って考えてごらん。

そうすると必ず、次の一手が見えてくるものなんだよ。

「いいじゃない。お金にならなくても」ってやってるうちは、現実にうまく着地させられない。それこそ、ふわふわした、ただの夢物語で終わっちゃう。

そうじゃなくて「自分はそれでどうやって稼ぐのか?」を本気で考え出したら、やりたいことが確実に、どんどん、近づいてきた。

これは本当。

お金がかかっていないと真剣にならないんですよ。

お金をもらえるから責任を自覚できるし、より良いものにしようって気が湧いてくるの。

「やりがい」なんてものは最初に求めるものではない。

真っ先に求めるべきは「おぜぜ」なんですよ。

だって食べていかなきゃいけないもの。

 

今、自分がいる場所が気に入らなくって、つらい思いをしている子だって、その「嫌だ」って気持ちが、いつか必ず、きっと、自分の力になる。

マイナスを味方につけなさい。今いるところがどうしても嫌だったら、ここからいつか絶対に抜けだすんだって、心に決めるの。そうして運良く抜け出すことができたんなら、あの嫌な、つらい場所にだけは絶対に戻らないって、そう決めなさい。

そうしたら、どんなたいへんなときだって、きっと乗り越えることができるよ。

だって、わたしも、そうだったから。

「嫌だ!」って気持ち が生み出すエネルギーって大きいですよ。

madは、好きなことと嫌いなことを羅列してくださいって言われたら、圧倒的に嫌いなことが多いです。

 

よく就活の自己分析等で「自分の好きなこと嬉しかった経験から職種を絞る」みたいなアドバイスがありますが、madは「自分が絶対やりたくないこと嫌だったこと」から職種を絞るアプローチもありだと思っています。

 

「自分がいちばん!」そう思っているうちは、まだまだ。

「この人には負けた!」そう思える人と出会ったら、くやしがるだけじゃなくて、喜んじゃっていい。

だってそれが「世間の広さを知る」ということだから。

 本当に大学に出たあたりから「この人には負けた!」って人に何人も出会えていて、そこがmadの恵まれているところなんだと思います。

 

天上天下唯我独尊臭を漂わせたまま高校を卒業して働き始めていたら・・・と思うとゾッとします。

 

ギャンブルって無法地帯のようで、実はちゃんと、最低限のマナーがあった。

わたしが師匠に教わったのは、まず「負けてもちゃんと笑っていること」。これはギャンブルのマナーの、基本中の基本。(中略)「損した」「損した」って騒ぐくらいなら、最初からやるなって話なのよ。

ギャンブルのために借金なんかしたら、行き先は絶対に「地獄」だと思っていい。

「貧乏」と「ギャンブル」と「借金」は、そのくらい直接に結びつくものなのよ。

ギャンブルは本当に怖い。

 

madの地元である釧路は、新聞に挟まってくる広告がほとんどパチンコ屋の広告ってくらいパチンコが大盛況です。

何年か前に帰省したとき、道路が通行止になっているのでどうしたんだろうと思っていたら、パチンコ屋の隣の橋から人が飛び降りしたみたいで捜索の最中でした。

 

「どこそこのパチンコ屋のトイレで首吊りがあった」等の話は幼い頃から親に聞かされて育っていたので、本当にギャンブルは怖いものよなーと育ちました。

 

世の中には学校に行ってるだけ、机に向かっているだけじゃわからないことが、それこそ山のようにある。

それなのに「自分にはわからないこと、知らないことが山のようにある」ってことさえ、子どもにとっては、なかなか気付けないような時代になっているんじゃないか。

madの故郷 釧路ではぶっとんだ経験がたくさんできたのでそこはありがたかったと思います。例えば・・・

 

【ぶっとびエピソード1】

平日の真昼間から海辺で一人酒を飲んでいると、自転車を押して歩いてきた爺さんがmadの横に座り、そこからその爺さんとの会話が始まりました。

 

最初の20分ほどは当たり障りの無い内容の会話だったのですが、途中から爺さんの口から「この前出てきた」「これで3回目」とかぶっそうな単語がポツポツ出てくる。

 

結局その後、1時間ほど爺さんが現役ヤクザだったころの武勇伝を色々と伺いました。

「今はどうか分からないけど、同じヤクザもんを殺ったなら刑期は短い」

「2階にハジキを持った舎弟を突っ込ませて、階段を逃げ下りてくる奴らを俺が刺身包丁で片っぱしから片付けるんだよー」

「今は生活保護受給者を狙ったシノギが熱い」

等の話題を「今日は天気が良いですね」くらいのノリで語ってくるんだぜ。

ワイルドだろぉ。

 

 

【ぶっとびエピソード2】

こちらは実家に同居している祖母に聞いた話。

祖母が小さい頃、村の山の中腹に草地があって

「ここを綺麗にして畑にしたら作物がいっぱい採れるね!」

と友人と話していたらしい。そして彼女たちがとった行動は

野焼き

 

で、火を着けたはいいものの風が強く空気が乾いている季節だったからか、火の勢いが収まらず消火不能状態に。

そこで次に彼女たちがとった行動が

逃走

 

・・・うん、あぶないもんね。

それで祖母はこう続けた。

「おっかなくなって家に帰ったら、次の日には山が上まで燃えてたの」

・・・結局消火は無理だったんだね。うん、アグニはおっかないね。

 

ここまでで半ば絶句しているmadに向けて祖母が放ったオチがすごかった。

 

「でも、そこに小豆を植えたら今までにないくらい良い小豆がおがったのよ」

 

わが祖母ながらすごすぎるよ、この笑いのセンス。

 

たしかにこういった経験は絶対学校などでは得られませんよね。

 

 

競争社会から落ちこぼれたっていい。日本を出ちゃっても、ぜんぜん、かまわない。いまいるところがあまりにも苦しいのであれば、そこから逃げちゃえ!

「いくらがんばっても、どうにもならない」ってことを知ることは、とても大事なことだと思う。あまりにも疲れてしまっているのなら、ちゃんと休む。

心と体を休めて、ちゃんとものが考えられるようになってから「じゃあ、これからどうしたらいいんだろう」って自分とじっくり向きあえばいい。

三十六計逃げるに如かず。

本当に無理なときは逃げちゃっていいと思います。

命あっての物種ですよ!

 

また、こういう時って焦る気持ちが先立ってなかなかじっくり休めないと思います。

が、とにかく休む。頭が溶けるんじゃないかって思うくらい何も考えずに休むのが大事。

人生、ちょっとくらい充電期間は必要ですよ。

 

 

まとめ  

この本の文章には上辺だけではない、実体験に基づいた重みがあります。

親鳥が雛に噛み砕いた食物を与えるように、サイバラ先生がお金と貧乏にまつわる体験を咀嚼して僕達に与えてくれる。

この本を読んでいて、そんな感想を抱きました。

 

また、この本と併せてお金の怖さを知る教本としてmadがおすすめするのは

闇金ウシジマくん

 

 

 今ならKindle版の1巻が期間限定無料お試し版で読めます。

おすすめ。

 

 

 madが小学生のころに死んだ母方の祖母がよく言っていた言葉

「お化けはなんも怖くない。生きている人間が一番こわい」

が、至言だなーと今でも思います。

 

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